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2015.07.24

また講演会

2004年6月12日の記事の再録(一度消してしまったため)

性懲りもなく、追っかけ根性丸出して、また池澤夏樹さんの講演会+鶴見俊輔さんとの対談に行ってきた。
今回のテーマは「池澤夏樹さんと語る十年後の日本と世界」という政治的スタンスがかなりはっきりと出そうなもの。主催はこの会のために結成されたという京都の学生中心の団体で、反戦・平和運動関連のところで広報活動がされたらしく、聴衆は学生からかなり年配の方までいろいろ。あきらかに左派に思想的に共鳴する人たちの集まりであったと思う。

そのことは、池澤さんも冒頭で言われた。ここに集まった人たちは、今の政権に賛成ではない、あるいは今すぐに憲法改正したいとは思っていない人が多いのではないかというえん曲ないい方で。さらに、そういう人たちに「みなさん、これから一緒にがんばりましょう」とは言いたくない、と釘を刺された。10年後の予言ではなくて、現状の分析に徹するとも。現状とは、右傾化に突き進む日本であり、勝ち戦の旨酒を追い求めるアメリカ、そのアメリカに追従すれば勝ち組になれるともくろむ日本の現政権。世界各国で反戦のうねりが起きたときにも小規模にしか反応のない日本。そういったことを、外から見たり、歴史を見たりしつつ語られた。現状はかなり厳しい。そして、それを解決するための安易な方法はない。「そんなものがわかっていたら、とっくにやっています」とも。
後半はお話を受けて、鶴見俊輔さんが聴衆からの質問を読んだり、ご自身のコメントを差し挟まれたりする形で対談となった。鶴見さんのお話は、漫才のボケ役に徹しておられるのかと思うような調子でひょうひょうと始まったかと思うと、やはりとても鋭い指摘をされていて、このお二人のやりとりは、とても息が合っていた。会場からもけっこうつっこんだ質問が出ていた。それに対するお二人の答えもまたとても聞きごたえがあるものだった。
そして、鶴見さんが池澤さんに比肩しうる作家として大岡昇平の名前をあげると、池澤さんは、実は大岡昇平さんとはとても近くに住んでいたことがあって、親しい交流があったことを明かされた。こんな意外な告白がでてくるところもライブの楽しさであった。

そして、私にとってもうひとつの大きな収穫は、何年も前から池澤ファンということで意気投合してメールの交換をしてきた友人ととうとう会うことができたこと。もう一人、初めてお会いする方もまじえて、講演会の始まる前、会場の地下の喫茶室でえんえんと、これでもか、これでもかというほど、蘊蓄を傾けた会話をかわすことができたのはほんとうに楽しかった。お二人とも、初めてお会いした気がしませんでした。それから、その友人のサイトや、私の別館の記事を読んだという方から声をかけられたのもびっくり。サイバー空間ってすごいですね。
また、講演会のあと、買ったばかりの著書を手にサインを求める人の列ができたので、そこに並ぶ。
「実は、先日の大阪の講演会にもうかがって、そのときに2冊もサインしていただいたので、今日はサインしていただくものはないんですが」
「あー、それはよかった」
「その代わり、いっしょに写真をとらせていただけませんか」
「いいですよ」
というわけで、ツーショット写真を撮らせていただきました。ミーハーここに極まれり。ついでに自己弁護すれば、写真をお願いしていたのは私だけではなく、サインにしろ、写真にしろ、頼んでいるのは圧倒的に女性が多いと感じた。
そのあと、懇談会もあったけれど、急なことでそこまではつきあうわけに行かず、ちょっと残念だったけど、帰りました。今日の講演もメモだけは取ったので、いつか、気がむいたら、また別館に書くかも知れません。

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