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2009.05.03

ヒマラヤ映画2本

京都と神戸でヒマラヤ国際映画祭開催中。インド・ネパール・ブータン・チベットなどの地域の社会問題や文化をテーマとした映画30本が公開されています。
昨日は、みなみ会館で「残すのは足あとだけ」と「天空を駆ける」の2本を見てきました。
「残すのは足あとだけ」
インドヒマラヤ地域の観光開発とゴミによる環境の汚染や植生の破壊といった問題がテーマ。
ヒマラヤを臨む有名観光地は捨てられたペットボトルなど観光客の落としていくゴミが山積み。「ゴミはインドの象徴よ。観光を楽しめれば、ゴミなんて気にならないわ」と豪語する都会から来た観光客。
外部の人間による乱開発で、醜いホテルが乱立し、下水垂れ流しで汚れる湖。
一方、トレッキング客の持っているペットボトル、缶詰の数を申告させ、すべてを持ち帰るように保証金を預かり、付近の樹木を薪として採取しないよう調理に十分な石油燃料を持参することを義務づけている地域。
外部資本のホテルの進出を阻止し、地元の住民の家へのホームステイを推進している地域。
たぶん、こんなふうにエコフレンドリーな観光開発に取り組んでいるところはとっても少数派なのだろうけれど、なんでもありの無秩序なインドでもこういうことをやっているところもあるんだなあとちょっとほっとするところがある。

「天空を駆ける」
これは、なかなか見応えのあるドキュメンタリー。主演・監督のガウラヴ・ジャニは、ムンバイで映像関係の仕事をしている青年ライダー。中国との国境に近いチャンタン高原のドキュメンタリー映像を撮ろうと単身350ccのバイクで旅立つ。たった一人で自分の走っている映像をどうやって撮るのか?まず、カメラを設置し、映写をスタートさせ、バイクで来た道を戻り、カメラに向かって走り、カメラを止めて、映像が取れているかどうか確認。ダメだったらやり直し。こんなことを繰り返して、標高4000mを越える高原までの旅程を撮る。チベット系遊牧民のチャンパの人々との出会い。ほんとうにテントひとつで家畜とともに移動して暮らす人々。でも、子どものセーターにMEXICOなんて文字が入っていたり、ハングルの書かれた帽子をかぶっている青年がいたり、よそから古着が入ってきているんだな。現金はどうやって手に入れているかというと、この高原で放牧するヤギの毛を櫛で梳くと引っかかってくる毛。これが最高級のパシュミナの原料として売れるというわけ。草原の中で道を見失って野宿するはめになったり、渡ろうと思った橋が雪解けの泥流で流されて通行不能になっていたりといろいろと困難な目に遭いながらも、つねに楽天的で前向きで、そしてチャンパの人々との出会いに感謝するジャニの誠実さがとてもいい。音楽もよかった。とちゅう、寝てしまったので、もう一回見てみたい。

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コメント

 映画祭には行ったことがありません。映画祭はその時にしか見ることのできない映画も多いから、行きたいといつも思うのですが。
 そういえば、池澤夏樹さんが、映画祭に埋もれて週に何回も統一性のあるテーマの映画を見るのは旅するよりも濃度の高い旅、というような感じのことをどこかに書いていました。ぼくも機会を見つけてそんなことをしてみたいです。

 記事がたくさん更新されていてびっくりしました。てっきり暫くは更新はないものとばかり思っていたので嬉しいです。

投稿: 緑/青 | 2009.09.18 23:24

はい、見てくれる人がいると思うと、やっぱり更新しようかな、という気になって。
トップの記事は変わっていないのですが、日付の古い記事を更新していますので、よろしかったらまた見て下さい。

映画祭、私もめったに行くことがありません。
でも、続けてみたらその世界にどっぷり浸れるだろうなと思います。このヒマラヤ映画祭の時も、ブータンやチベットの映画が見たかったのですが、結局見たのはこのインド映画2本だけ。ただ、一般の劇場では見られない映画が見られたのが収穫でした。

投稿: EMY | 2009.09.19 19:10

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